DHA・EPAと筋肉
DHA・EPAと筋肉増加
DHAとEPAには、筋肉の増加に効果があります。
DHAやEPAには、タンパク同化作用を促進し、筋肉量を増やす効果があります。
筋肉を成長させるには、タンパク質以外に重要なポイントがあります。
それは、同化ホルモンであるインスリンです。
このインスリンがアミノ酸などの栄養を各臓器、肝臓、筋肉に送り込みます。
これによって、筋肉は成長するのです。
しかし、インスリンが分泌されても、
インスリン感受性が低ければ、筋肉に栄養が運ばれません。
インスリン感受性とは、インスリンが肝臓や筋肉、
脂肪細胞などで正常に作用するかどうかの度合いです。
肝臓や筋肉、脂肪細胞などで
インスリンが正常に働かなくなった状態のことを
「インスリン感受性が低い」といいます。
インスリン感受性が低いと、インスリンが分泌されても、
筋肉や肝臓がブドウ糖を取り込めない状態になります。
つまり、筋肉が成長しなくなってしまうのです。
このDHA・EPAには、インスリンの感受性を高める効果がありますので、
筋肉の成長を促進させる効果があるのです。
DHA・EPAと筋肉の減少の抑制
また、DHA・EPAの筋肉の増加作用は、特に高齢者に効果的にあらわれます。
DHAやEPAは加齢による筋肉の減少(サルコペニア)を抑制し、
老化による運動機能の低下を抑えてくれます。
通常は加齢によって、筋肉量は毎年 0. 5〜2%減少します。
特に女性は男性よりも筋肉量が減少しやすい性質を持っています。
筋肉量の減少の速度は、
運動歴や食事量などの生活習慣によって決まります。
タンパク質の摂取量が少ない食事だったり
運動を全くしない場合は筋肉の減少量が大きくなります。
また、特にEPAには筋肉減少を抑える効果があります。
例えば、ガン患者の場合は異常なタンパク質を分解しようとするシステムが
過剰に働いてしまうため、筋肉が削られてしまい異常な体重減少を招いてしまいます。
EPAは、DHAでも抑えられなかった
タンパク質分解システムを抑え、筋肉の減少を防ぎます。
健康な人でも、偏食や運動不足が原因でこのタンパク質分解システムが働きます。
EPAの筋肉減少を抑える効果を得るためには、1日あたり約2gのEPAの摂取が必要です。